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目次、前回 < > 次回 | 第 246 回化学分科会開催報告 |
日時 | 2003 年 7 月 15 日 (金) 14:00-17:00 |
場所 | (社)情報科学技術協会会議室 |
配布資料:
1. MSDSの作成における既存化学物質名簿等の活用
MSDSの作成における既存化学物質名簿及びTSCA登録のCAS番号の活用に関して紹介があった。既存化学物質名簿には総称的表示が多いため、その範囲が広く、MSDSの作成が作りやすく、一方、化学品は国際的に展開するので、TSCAなどに登録されたCAS番号を使うのが便利な場合が多い。その事例として、4成分の共重合物の化学名として総称名であるアクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル・スチレン共重合体(重要な3成分で表記可能)を、その化合物のCAS番号としては国際的に展開が容易なTSCAに登録された番号を表記したMSDS作成例(実際に作成されたものも紹介)の紹介があった。
2. 規格に関する情報源
欧州連合(EC)における規格調査事例並びに規格サイトの紹介があった。欧州連合では、EC指令(EC Directive)が、準拠すべき規格として欧州規格(EN)を採用しており、例えばEC指令88/378/EECの規格はEN71-3(欧州玩具規格)となる。規格情報源サイト:
3. 薄膜表示装置に関する検索事例
JICSTファイルを用いた薄膜表示装置の検索事例(収録期間:1981.01-2002.16)の紹介があった。有機EL関連(検索語:有機EL、ELディスプレイ(KW)等)では3,009件、FED関連(検索語:FED等)では10,708件、PDP関連(検索語:プラズマディスプレ(KW)、PDP等)では3,733件、LCD関連(検索語:LCD、液晶ディスプレイ(CW)等)では16,223件であり、液晶関連に次いで多いのがFED関連(開発中)であった。
4. 有機ELの概要及び有機ELの動向(新聞情報)
有機ELの簡単な原理、開発経過、並びに新聞情報に基づく有機ELの開発動向に関し紹介があった。前者では、コッダク社の積層型高効率緑色発光の発表(1987年)及びケンブリッジ大グル−プのπ共役系ポリマ−の素子発表(1990年)がポイントであり、後者の最近の動向では、携帯電話向け小型パネルの量産化(2003年中に)並びにポスト液晶では有機EL、PDPが有力がポイントである。
5. 新聞情報による特許制度等の動向
最近の特許関連の動向について紹介があった。知財高裁法案を来年提出、特許審査の迅速化、実用新案制度の検討チ−ム発足、先端医療技術特許の審査開始等がポイントである。