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目次、前回 < > 次回 | 第 247 回化学分科会開催報告 |
日時 | 2003 年 9 月 10 日 (金) 14:00-17:00 |
場所 | (社)情報科学技術協会会議室 |
配布資料:
1. 欧州の新化学品規制に関する情報
経済産業省HP (http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/index.html)、日本政府のコメント (http://www.meti.go.jp/policy/chemistry/index.html) 並びにEICネット(国立環境研究所)環境ニュース (http://www.eic.or.jp/)(2003.05.19) に搭載された欧州新化学品規制に関する情報について紹介があった。この新規制案は2001年2月の白書「将来の化学物質戦略」の内容を実行するもので、化学物質の登録、評価、許可を一つに統合するシステムであり、市場に安全な化学物質を流通させる証明責任を、公的機関から企業に転換させるものである。このEU新化学品規制案に対する日本政府の意見が欧州委員会に提出されている。
2. EU化学物質規制に関する情報
EU化学物質規制に関し、新聞記事(日経2003.7.15)及び規制概要(経済産業省HP)について紹介があった。企業に安全性評価を求める制度であり、登録義務対象は3万種類に達する。また、化学メーカーの製品だけでなく、化学物質を使用する電気製品等も一定条件下で規制対象になる。安全性試験等による登録コストで採算割れする化学品が多数出るなどで、EU内部でも批判がでている。この規制案のポイントは以下の通りである;「既存化学物質についても登録を義務づけ」、「リスク評価の実施義務を産業界に転嫁」、「リスク評価の義務を製造、輸入業者だけでなく、ユーザ産業にも課す」、「発癌物質等の化学物質は用途毎に上市認可システム導入」、「成型品に含まれる化学物質についても登録要求」
3. 新聞情報による燃料電池等の動向
新聞情報による「燃料電池の動向」並びに「特許制度等の動向」について紹介があった。前者では、「水素分離・精製に関する開発」、「家庭用燃料電池の実証試験」が、後者では「特許庁審査官500人増員」、「国際特許出願--ネット出願導入(WIPO)」がポイントである。
4. 特許法の改正(平成15年度)
平成15年度特許法改正(平成16年1月1日から施行)の概要に関して紹介があった。
主な改正事項は「特許関連料金制度の改正」、「特許権等の審判制度の改革」、「国際的制度の調和」であり、メインは審判制度の改革である。紛争解決の迅速化を図るために、特許異議申立制度を廃止して特許無効審判制度に一本化された。