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目次、前回 < > 次回 | 第 244 回化学分科会開催報告 |
日時 | 2003 年 5 月 13 日 (木) 14:00-17:00 |
場所 | (社)情報科学技術協会会議室 |
配布資料:
1. 環境ホルモンに関するデータベース
環境ホルモンに関する取り組みにの現状について、主として国立環境研究所(http://w-edcdb.nies.go.jp/)のホームページを中心に紹介があった。環境ホルモン戦略会議SPEED’98 にリストされた65物質の基礎情報(物性・性状等)や「in vitro内分泌撹乱作用データ」の他、20物質の「in vivo内分泌撹乱作用データ」が搭載されている。米国では、スクリーニングシステムを確立し(2002年)、スクリーニングを開始する予定である(2003年〜)。EUではEUとしての戦略を明確化し(1999年)、66物質を選定し各国の意見を収集中である。
2. ポリマー特許の予備調査の紹介
PATOLISの特許ファイルを用いて調査する際、Fタームを使って、いきなり対象を絞る検索方法では、周辺の特許情報が顧客には見えない欠点がある。そこで、幾らか範囲の広い集合を作り、RANKコマンドで検索対象の姿を浮き彫りにしておくと顧客の求める情報が明らかとなる場合が多い。その検索事例として、あるポリマー特許の予備調査で、水溶媒体では乳化重合よりも懸濁重合の特許の方が多いことをそれとなく知らされ、顧客に喜ばれたケースの紹介があった。
3. 2002年度デ-タベ-ス検索技術者試験(1級)試験問題の解答例
先月に続き、2002年度データベース検索技術者試験(1級)試験問題の解答例の紹介があった。検索テーマに関する問題では、それぞれの専門分野(化学、特許、ライフサイエンス、ビジネス)ごとに出題(2問選択)されているのは例年通りである。検索テーマとしては、最近話題になっているテーマ(リストラ、栄養サプリメント食品、ホルムアルデヒド、日本茶カフェ等)が出題される傾向にある。
4. 特許制度等の動向
最近の2ヶ月間の特許制度の動向に関する新聞情報の紹介があった。主たる動向は以下の通りである。「先端医療技術に特許付与を決定(産構審)」、「ライセンス持つ企業の破たん・買収時に特許の利用側を保護」、「国際特許出願が急増」、「DVD特許料--中国から30億円徴収」。「最高裁が初判断--社員の発明対価--社内規定超え請求可能」、「三共の主力薬品、特許切れ--中堅医薬、一斉に後発品」、「知的財産戦略推進計画原案---・企業と社員--発明報奨事前に契約--職務発明規定を廃止、・特許審査迅速化法--審査請求後6カ月以内に結果、等」