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目次前回 < > 次回 第 243 回化学分科会開催報告
日時 2003 年 4 月 15 日 (木) 14:00-17:00
場所 (社)情報科学技術協会会議室

配布資料

  1. 発ガン性に関する物質リスト
  2. データベースにミスが発見された場合
  3. CHEMLISTとENCS番号
  4. 2002年度データベース検索技術者試験(1級)試験問題の解答例

1. 発ガン性に関する物質リスト 

 発ガン性に関する物質を報告している研究機関について報告があった。その概要は以下の通りである。

2. データベースにミスが発見された場合

 データベースにミスが発見された場合には、必ず、問い合わすことが大切である事例の紹介があった。あるデータベースで出願番号検索すると、1件である筈のものが、2件の回答となるケースがあり、その内容は全く異なるものであった。ベンダーに調査依頼したところ、約1ヶ月後に調査結果の回答がある、出願年入力ミスで、その件数はかなりの数になることが判明した。原因は「分割出願」の場合に、コンピュータのプログラムミスにより元の出願の出願年度(優先権主張の場合には、優先権主張の基礎となった出願の出願年)を付与したため。出来るだけ早く修正するとのこと。

3. CHEMLISTとENCS番号

 田中敏夫氏が雑誌「オンライン検索」に発表した「CHEMLISTとENCS番号」(Vol.22 No.3/4 2001. 09/12)に関して報告があった。その中でも記載されているが、意外と多い質問に「この物質は化審法に登録されているか、それとも、新規物質として登録しなければならないか?」がある。この場合、通常STNのREGISTRYファイルでCAS登録番号を調べ、CHEMLISTファイルにてENCS番号の有無をチェックすることになる。当初はENCS番号、即ち化審法番号とCAS登録番号の対応が不明のために、対応調査依頼も多かったが、JETOCや松隈化学技術士事務所の松隈昭氏のお陰で、JETOCの発行するCD-ROMや「化審法化学物質(ENCS)検索ガイド」(化工日報社)等でも調査可能となった。

4. 2002年度データベース検索技術者試験(1級)試験問題の解答例

 2002年度データベース検索技術者試験(1級)試験問題の解答例の紹介があった。来年度から試験問題の出題形式が変更(専門分野別)される予定であり、一部の問題(英文和訳)にその傾向が見られた。また、データベースの問題だけではなく、工業所有権(特許法の改正)や著者権・著作隣接権(国際条約)などの知的財産権に関する問題も見られた。