情報検索能力試験 2級に合格して 首藤 晶子さん |
2011年3月まで(独)科学技術振興機構(JST)情報提供部西日本支所に勤めていました首藤と申します。退職を前に合格記を書くというのも変な気分ですが(3月に書いています)、今後受験を考えている方、勉強方法を知りたい方などの参考になればと思い、私自身の経験を書くことにいたします。 まず私の仕事内容ですが、ご存知の方も多いと思いますが、JSTは文献情報検索システムJDreamUの作成、提供を行っている機関です。私はそこで営業を担当しておりました。営業を担当している私が情報検索能力試験を受験しようと思ったきっかけは2つあります。ひとつは担当しているお客様の勧めがあったこと、もうひとつは営業とは言え、研修会の講師をしたり、お客様と広く情報関連のお話をする機会も多く、きちんとした知識を獲得したいと思ったからです。今だから話せる恥ずかしいお話ですが・・・仕事を始めた頃は、お客様との会話の中に出てくる専門用語がわからず、何を質問されているのかもわからず・・・ということもありました。 ということで受験を決意しましたが、手始めに過去問題を解いてみると、わからない!知らない!ということが予想以上に多く、非常に焦りました。また、対象となる範囲の広さに愕然としました。一人では勉強方法もわかりませんでしたので、とりあえず基礎、応用2級の対策セミナーを受講することにしました。講師の先生方の作成してくださった資料は重要点がコンパクトにまとめられており、セミナー参加は非常に有意義でした。次に、テキストを1回目は流して、2回目はアンダーラインを引き、知らない用語等を調べて、3回目は確認をというように繰り返し読み、その都度、理解度を確かめるため過去問題を解きました。ただ、データベースについては活字を眺めているだけでは理解が深まりませんので、利用できるデータベースはなるべく手で触って確認をするという作業をしました。いずれにしても、全てをまんべんなく勉強するというのは無理ですので、過去の問題傾向を見ながらポイントを絞った勉強をすることが重要だと思います。 仕事柄「落ちるわけにはいかない!」といプレッシャーの中での受験勉強で気分が悪くなることもありましたが、終わってみると、今まであやふやだった知識の整理ができ、仕事をする上での自信もつき、楽しい勉強期間だったと思います。 受験をしようかどうしようか迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひチャレンジしてみてください! |
情報検索能力試験 2級に合格して 一宮 慎 さん (住友化学梶j |
はじめに 私は2009年度に「情報検索基礎能力試験(以下『基礎』)」に、翌2010年度は「情報検索応用能力試験(以下『応用』)(2級)」に合格致しました。応用2級を中心に、受験の動機、対策、および今後の抱負等について述べさせて頂きます。 現在の職務 私の部署は、研究所全体を担当する事務的な業務が多いですが、その中で私は、他の研究グループからの依頼を受け、特許等の調査・検索に携わっております。 現在の職務に就くまでは、自ら手を動かし研究を行う立場であったため、私の調査・検索能力は、研究者のレベル+αに過ぎず、インフォプロに必要な能力に遠く及ばないことを今なお痛感します。 受験の動機 現在の部署には2007年に異動しました。それまで本格的に調査業務に携ったことがなかったため、当時の上司及び情報調査部門の者と相談の結果、業務上の自己啓発を兼ねて受験を決意し、まず09年度は基礎、10年度は応用2級に合格することを目指しました。 対策 基礎・・・過去問題(infostaのWebサイトで公開)を解きました。過去に情報処理関連の試験対策を行った経験があり、これが理解の一助になりました。 応用2級・・・「情報検索の知識と技術」(2級指定テキスト)の熟読・例題の解答と並行して過去5年程度の問題を解きましたが、特許検索以外のDB利用経験がほぼ皆無の私には難問でした。全分野を通じ、既述式問題には不得意分野が多く、「本当に合格できるのか?」と不安も感じました。 試験 基礎・応用2級(前半)はマークシート方式。案外冷静に解答出来ました。(2級では、不慣れな分野からの出題に、焦りも感じましたが・・・) 応用2級(後半)は記述式。どこから着手すべきか迷いましたが、特許分類に関する問題を目にした時は、日常業務の知識が十分?活かせると直感し、「しめた!」と思いました。しかし、全般的に難しく、試験終了直後は漠然と「今年は不合格かな・・・」と感じました。 合格発表・祝賀会 「基礎」は合格を確信していましたが、「応用2級」は不合格だと思い込んでいたので、合格通知が来たときは嬉しさより驚きが先立ちました。 合格された方は、是非祝賀会へご参加下さい。第一線でご活躍中の先輩方の体験を直接伺い、また質問できる貴重な機会です。合格者同士の“繋がり”を構築することもでき、業務の更なる深化にも、「応用1級」への挑戦にも、有益と考えます。祝賀会への参加を通じ、「生」の情報を得るためには、自ら積極的に取りに動かないといけない、と強く感じました。 最後に 合格はしたものの、依然自らの能力不足を感じています。今後の業務を通じて実績を重ね、より精確・迅速な報告を返せるように精進します。「応用1級」は今の私には高い壁ではありますが、いつか挑んでみたいものでもあります。 今後は、自ら積極的に依頼主の要望に沿った提案を行って調査・検索業務を励行したいと思います。また、調査・検索関連の情報も貪欲に収集していきたいと考えております。 |