情報の科学と技術
Vol. 52
 (2002) ,No.10
特集=INFOSTAシンポジウム2002


特別講演:情報法制度としての知的財産制度
〜情報担当者が注目すべきテーマと論点〜
青山 紘一*
*あおやま ひろかず 特許庁審判長/日本感性工学会知的財産研究部会長/学術博士
 〒100-8915 東京都千代田区霞が関3-4-3
 Tel. 03-3581-1101(原稿受領 2002.7.9)
 
 この講演は,2002年6月28日INFOSTAシンポジウム2002で行われたものである。
 総理大臣主催の「知的財産戦略会議」が最近取りまとめた「知的財産戦略大綱」では,「知的財産」を「人間の知的活動から生ずる財産的情報」と定義し,今後,我が国は,知的財産を豊富に創造し,これを保護・活用することによって,新たな経済・社会システムの構築を図り,「知的財産立国」を目指すとしている。本日のシンポジウムのスローガンである「インフォプロからの情報発信」にちなみ,「知的財産戦略大綱」の提言中の「情報づくり」「情報活動のあり方」について報告するとともに,講演者のこれまで及び現在の実体験に基づいて,情報担当者(=インフォプロ)に望みたいことを忌憚なく話したい。

 キーワード:知的財産,特許,知的財産戦略会議,知的財産戦略大綱,情報活動,情報公開制度,情報サービス,インフォプロ

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投 稿
図書館パスファインダーに見る次世代図書館の可能性

鹿島みづき*,山口純代** 
 *かしま みづき,**やまぐち すみよ 愛知淑徳大学図書館
  〒480-1197 愛知県愛知郡長久手町長湫片平9
  Tel. 0561-62-4111(原稿受領 2002.7.24)

 図書館パスファインダーは北米において40年以上にわたり,レファレンスサービスの重要な役割を担ってきた。しかし日本の図書館においては確立したサービスとして提供されてきていない。インターネットを含む新しい技術の出現により電子パスファインダーに進歩することで,図書館パスファインダーは利用の可能性が開けてくると考えられる。図書館パスファインダーとは何であるかを紹介し,発達の歴史をたどりながら,OCLC Connexion Pathfinder (旧CORC Pathfinder)作成経験を通して予想される「図書館ポータル」の機能要素としてのその将来像を示した。厳しい現実に直面する私立大学図書館において,これからの新しいサービスになり得るかは国レベルでの環境整備やサポートが不可欠である。

 キーワード:パスファインダー,図書館パスファインダー,レファレンスサービス,図書館ポータル,CORC,OCLC Connexion,主題別文献案内,主題ガイド,文献探索

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