A会場 2階203・204号室
○は会場発表者,敬称略

A−1 <知的財産> 座長:臼井裕一(住友電工知財テクノセンター)

09:40-10:15
日立における特許情報の活用体制
− 電子SDI、概念検索、引用特許分析 −

 (株)日立製作所  六車 正道

特許は権利獲得のために競って早期出願され、また発明内容を隠さず詳細に、分かりやすく具体的に記述される。このため、研究開発者の知識として簡単、迅速、安価に利用できる工夫が望まれている。
1年間に約45万件発行される日本特許公報は、平成5年からCD-ROMにより発行されている。日立製作所では、特許情報の利用を完全にペーパレス化し、検索だけでなく、SDIサービスも電子的におこなっている。また、2001年からは概念検索システムを全社ネットワークで利用可能とし、先行技術調査と共に、アイデア発想支援などエンドユーザーによる直接的な特許情報の利用を可能にしている。
米国など外国特許は、社外データベースを利用しているが、固定費契約により社内システムのように気軽に利用できる体制を構築している。検索や電子SDIと共に、抄録や明細書の翻訳サービス、審査での引用データを利用して特許売込み先の調査に役立つ分析を可能にしている。


10:20-10:55
富士通研究所による特許検索・分析支援システム「ACCENT」
− テキストマイニング技術による大量特許情報の分析支援 −

 (株)富士通研究所  渡部  勇

特許情報から抽出されたキーワード間の関連性を「概念マップ」として可視化することにより、大量の特許情報の概要把握・比較分析を支援する特許検索・分析支援ツール「ACCENT」について、企業別の特許出願傾向の分析を例に紹介する。


11:00-11:35
INFOSTA出版委員会とOUG特許分科会の活動成果と今後の課題
− 「ひとりでできる特許調査」出版にあたって −

INFOSTA出版委員会
 チッソ石油化学(株) ○関口 靖子
(株)NEC特許技術情報センター  馬場 淳子

これまで、個々のデータベースのマニュアルや特許法の本はあったが、特許調査を行うために必要な知識を1冊で勉強できる本がなかった。そこで、本書をINFOSTA出版委員会が企画し、OUG特許分科会が執筆・監修にあたり完成した。
本書の企画から出版までの活動を通して、苦労した点などを発表する。


75分間 昼休み)


A−2 <情報発信> 座長:土谷 久(ノバルティス ファーマ)

12:50-13:25
埋蔵資源・社史に関する考察
− 社史10,000冊に目を通して −
 (社)日本経済団体連合会  村橋 勝子

明治以来、わが国では企業の周年事業としての社史刊行が社会現象化している。しかし、社史は社員でさえほとんどひもとかず、読まれない本の代表とされてきた。また、社史の実態も明らかでなかった。
既刊社史の8割にあたる1万冊に目を通して徹底解剖し、社史の初の実態分析である『社史の研究』を紹介しつつ、埋蔵資料・社史について考察する。


13:30-14:05
修士論文情報のWebによる公開
− 修士論文情報の公開に至るまでの経緯とシステムの概要 −
 武蔵工業大学  豊田 雄司

武蔵工業大学工学部図書館では平成11年度から修士論文情報(本文を除く)をホームページから公開している。
 これは本図書館からの本格的な電子的情報発信の第一段階に当たるものである。本発表では実施に至るまでの経緯および公開申請受付、公開の問題点、システム等を概観する。


14:10-14:45
サーチャーの会ホームページ運営
− 会員有志のコラボレーションによるコンテンツ企画から運営まで −
 サーチャーの会 ホームページ運営委員会
(有)アイ・エー・シー(井上学術情報センター) ○越智 泰子
(有)ウイング・ヘッド    鈴木 尚志(委員長)  等

サーチャーの会ホームページは、1998年にサーチャーの会10周年記念行事として立ちあげられました。それから5年、現在では年齢も所属も異なる10名の会員有志により運営をおこなっています。
コンテンツの質・量もアクセス数も伸ばしている当会ホームページについて、コンセプトや実際の運営方法、将来像などについて発表します。


14:50-15:25
つくば市における情報共有化の取り組み
− 筑波山を源とする湧き水情報のwebページによる提供 −
 つくば市役所 ○大嶋美和子 小神野一巳
図書館情報大学  岩澤まり子

 インターネットが発達し、誰もが情報の受発信が出来るようになった現在、地域情報の共有は容易のものとなった。本研究では、つくば市内に湧出する湧き水情報を取り上げ、これらの情報を収集・蓄積・提供する方法を提案する。環境の状態を反映する湧き水の情報を一元的に管理提供することにより市民とつくば市における情報の共有化および共有財産としての資源化が可能となった。


(10分間 休憩)


15:35 社団法人 情報科学技術協会 会長挨拶  近 江  晶

15:40-17:00  特別講演 情報法制度としての知的財産制度
      〜 情報担当者が注目すべきテーマと論点 〜
      日本感性工学会 知的財産研究部会長
      特許庁 審判長 学術博士
                       青 山 紘 一 氏