第267回 ライフサイエンス分科会
記入者:(財)国際医学情報センター 原 千延
開催日時: 2009年3月19日(木) 14:00~17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「薬事規制データベースIDRACの特徴」
参加人数: 12名
内 容:「薬事規制データベースIDRACの特徴」
IDRACの特徴(機能および収録内容)
最近のホットトピックに纏わる調査
今後のリリース情報
発表者:Thomson Reuter社 稲田麻未氏
IDRACは網羅的に収集された世界各国の薬事規制情報を、ひとつのプラットフォームで検索することができるデータベースである。
収録対象となる項目は国や地域で異なるが、すべてのドキュメントには英語のタイトル、抄録、IDRACキーワードが付与されているため、英語圏以外の情報も英語での検索が可能である。その他、日本・中国・韓国・台湾に関しては、現地語と英語の両方で規制文書の全文が収録されており、様々な用途に利用可能である。
データは、オリジナルの法規文書とIDRACが作成した解説文書の2種類のドキュメントが収録されており、検索に不慣れな利用者でも簡単に利用できるよう、また規制の変遷などがわかるよう加工されている。(例:ドキュメントにはハイパーリンクが付いているため関連情報に素早くアクセスできる。最新版か否かを区別するスタンプが付いている。)
その他、ワークショップや諮問委員会のレポートなど、IDRACでしか入手できないコンテンツも豊富に揃っている。ドキュメントの探し方は4種類あり、階層構造を辿る方法、キーワードを辿る方法、シンプルサーチまたはアドバンストサーチで検索する方法がある。デモンストレーションでは実際に利用しながら、利用方法と実際のデータについての説明していただいた。
新たなサービスとしては、SOPのテンプレートが収録されたSOP LibraryやIDRACのドキュメントを情報共有し易いようカスタマイズできるIDRAC NOTESがリリースされた。今後も中東や東欧、南米などの収集対象国が追加される予定である。更にはGlobal Moduleという名の新サービスがリリース予定である。これは、60カ国以上の収録国全ての規制要件を比較できるサービスであり、既に問い合わせが数多く寄せられている。
IDRACのコンテンツ・機能の有用性は非常に高く評価されており、FDA・EMEA・PMDA等の規制当局でも採用されている。
ユーザーからのリクエストが収録データに優先的に反映される他、ヘルプデスクや無料ウェブセミナーなどの充実したサポートを行っている。
Q.料金はどれくらいか。
A.対象とする国や地域やユーザー数、目的、利用頻度やユーザー(企業)の規模により見積もりを出すため明確な回答はできない。(製薬企業であれば数百~数千万円。)
Q.英訳は機械翻訳か。
A.機械翻訳ではなく、スタッフによって訳されている。ICHに即している。
Q.アドバンストサーチについて。(フレーズでの検索の可否、IDRACキーワードの探し方)
A.単語を“”で囲めばフレーズ検索が可能。
IDRACキーワードはKeyword Indexで探すことができ、“”で囲んでの使用を推奨。下位語も含んだ検索が可能。
第266回 ライフサイエンス分科会
記入者 越久村 浩司
開催日時: 2009年2月12日(木) 15:00~17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「日本の新薬 説明用PPTスクリプト」、「iyakuSearch案内リーフレット」、「『iyakuSearch』各種データベースの紹介-JDM,RV 説明用PPTスクリプト」
参加人数: 21名
内 容:「iyakuSearchの各種データベースの紹介」
発表者: 越久村 浩司 氏
iyakuSearch全般について
iyakuSearchに含まれるデータベースについての説明を行った。
JAPIC Daily Mail(JDM)サービス,Regulations View Web配信サービス(RV Web)の各データベース(DB)以外については,ユーザ登録不要で利用することが可能。
各検索画面を示し説明を行った。
その他
JAPICホームページの医薬品情報ナビの紹介を行った。役立つリンク,表示形式を紹介。
発表者: 平林 洋介 氏
日本の新薬について
冊子体も含め日本の新薬データベースを紹介した。
日本の新薬は新薬承認審査報告書をまとめたデータベースである。
情報源
医薬品医療機器総合機構
医薬品医療機器審査センター
日本薬剤師研修センター
作成の背景
3カ所に分散していた新薬承認審査報告書を閲覧の簡便化,一元化を目的とした。
冊子体について
1~20巻については薬効別に編集した。
21巻以降は承認年月順に編集した。
訂正・修正箇所は前後が分かるような形で本文に盛り込んでいる。
日本の新薬データベースについて
実際にデータベースで検索を行いながら紹介した。
<検索項目>
医薬品名
承認年月日
申請区分
剤形
会社名
薬効分類名
効能・効果
使用上の注意
承認条件
特記事項
全文より
冊子体と同様に訂正・修正箇所は前後が分かるような形で本文に盛り込んでいる。
発表者:津田 陽子 氏
JDM DB,RV Webについて
JDMについて
2001年5月より開始したサービスである。
JDM DBには2004年のデータから入っている。
外国における措置情報を収集する際の支援のためにスタート。
海外・国内合わせて約85サイトを毎日,更新を確認し,該当する情報を毎日(土日・祝日を除く)e-mailで提供するサービスである。e-mail送信直後にJDM DBに同じ情報が収載される。
記事の内容は英語タイトル,原文のURL,日本語タイトル,日本語概要などである。
メール配信についてはメールアドレス数の制限はあるが,JDMDBについてはJDMサービスをご契約のJAPIC維持会員企業・機関に所属の方は無料である。
<JDM DB検索項目>
フリーワード検索
絞り込み機能
JDM送信日
情報発信国
情報種別
RV Webについて
FDAの規則や方針など米国における規制の流れを把握するために有用なサービス。
情報源
米国政府刊行物 「Federal Register(FR)」
採択対象機関
FDA,HHS,NIH等の米国機関
提供日
月1回(最終金曜日)提供。e-mailの送信とともに,RV DBに収載。
内容
RV DB:日本語記事タイトル,日本語記事概要,FR原文へのリンク,全文PDF
e-mail:ヘッドライン,日本語記事タイトル(タイトルからRV DBの日本語概要へリンク),全文PDFへのリンク
RV DBでは発行号・日本語タイトル・記事概要の全文検索が可能。
最新号,バックナンバーの巻毎の閲覧も可能
第265回 ライフサイエンス分科会
記入者 株式会社サンメディア 堀 恭子
土屋 恵子
塩野義製薬株式会社 高力 一郎
開催日時: 2009年1月15日(木) 14:00~17:00
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 各参加者の検索演題の解答
参加人数: 12名
内 容:「検索演習」
腎機能障害者へのアセトアミノフェン投与(国内・海外)
株式会社サンメディア 堀 恭子
【演題の背景】
アセトアミノフェンの副作用としての腎障害・腎不全が多い。どのようにしたら、テーマに合致する文献をリストアップできるか知りたい。
【使用データベース】
医中誌Web、JMEDPlus、iyaku-Search、PubMed、MEDLINE
【検索方針】
「アセトアミノフェン」と「腎障害、腎機能障害、腎機能低下、腎不全、血液透析、透析」とを掛け合わせ、その中からテーマに合致した文献に限定する。
【結果】
サブヘディングを用いて限定するという試みがあった。 (1)アセトアミノフェンとサブヘディング「有害作用」の組み合わせを除く (2)アセトアミノフェンとサブヘディング「治療利用」の組み合わせに限定 (3)腎臓疾患とサブヘディング「合併症」の組み合わせに限定
海外データベースでは、上記(1)の方法で限定し、医薬品名と腎障害関連のキーワードをタイトルに限定する方法が有効と思えた。ただし、除かれた集合の中に該当文献が含まれている可能性も考えられた。
国内データベースでは、タイトルを目視して、テーマに近い文献をリストアップしていく方法がいいように思われた。
国内文献をレビューした結果、「アセトアミノフェンは、適正使用情報では、腎疾患患者への禁忌薬物となっているが、腎臓病患者の鎮痛薬として積極的に選択されるべき」という観点から調査・研究を行っている機関があることがわかった。
適正使用外の情報提供についても、意見交換があった。
感染性心内膜炎が大動脈弁より僧帽弁に多い理由(国内・海外)
株式会社サンメディア 土屋 恵子 氏
【演題の背景】
「理由」のような漠然とした概念はキーワードにならない。「理由」らしき内容が書いてあるのを目で見て選ぶしかないのではないか。
【使用データベース】
JMEDPlus、医中誌WEB、EMBAS、MEDLINE
【検索方針】
「理由」に限定する前に、まず、「感染性(細菌性)心内膜炎」が「大動脈弁」、「僧帽弁」で「多い・少ない・比較」できるものから探していく。
【結論】
どのツールも「感染性(細菌性)心内膜炎」、「大動脈弁」、「僧帽弁」をかけ合わせて検索を行った。その後タイトルに限定したり、サブヘディングで絞り込みを行った。
JMEDPlusでは抄録を読んでもヒットしなかった。医中誌WEBでは抄録中に統計的な表記が見つけられたが、理由までは分からなかった。
サブヘディングで「病因・統計・疫学」を使う検索例があった。タイトル・抄録では判別できなくてもサブヘディングで見当をつけることも可能であろう。
海外に関しては、INCIDENCE(罹患率)のMeSHタームとサブヘディングの「ET」、「EP」を使って検索を行った例と、フリータームで検索を行った例があった。いずれも理由までは分からなかったが、テーマが「多い・少ないなどの比較」であったため、まず心内膜炎のキーワードを病因、疫学、統計(SN)のサブヘディングで絞るという手法がベストであると思われた。
検索前のWEB調査でガイドラインを探して、キーワードや参考文献を見つけていくのも有効であると思われた。なお、感染性心内膜炎のガイドラインでは、大動脈弁・僧帽弁のどちらに多いとはいえないという記載があった。
「感染性心内膜炎の病理」に関する文献の本文に、感染性心内膜炎の発症頻度の高い部位とその理由について記述しているものがあった。文献データベースに収録されているタイトル・抄録だけでは該当文献を見つけ出すことが困難なケースと考えられる。
ヘリコバクターピロリと胃がんの関連について除菌療法が有効・無効とされている文献(国内のみ)
株式会社サンメディア 土屋 恵子 氏
【検索のポイント】
有効例と無効例を分けて出すこと。
【使用データベース】
医中誌WEB、JMEDPlus、JST、JST7580
【検索方法】
ヘリコバクターピロリ、胃癌、除菌、有効、無効をかけ合わせて検索を行った。
【結論】
テーマが漠然としていたため、色々な解釈ができる演題であった。ヘリコバクターピロリに対する除菌による胃癌の予防というテーマであれば、「予防」というキーワードで限定することも考えられる。
キーワードのかけ合わせを行うと、「胃癌」以外に、「胃MALTリンパ腫」でもたくさんヒットした。「胃MALTリンパ腫」を除くべきかどうかは、依頼者に確認をしてみないとわからない。
有効例はわりと見つけやすいのだが、「有効」とタイトル限定しても、除菌が有効なのではなく、放射線療法が有効であったものがあり、有効の意味が違うものも含まれていた。
無効例に関してはJMEDでは「胃癌」と「無効」でタイトル限定してもヒットしなかった(シソーラスでは胃腫瘍とある)。医中誌WEBでは「胃癌」、「無効」とタイトルにあるものが見つかった。データベース間でヒットする内容がだいぶ違うことがわかった。納得がいかない場合は一通り検索してみるといい。
また、「無効」という表現が含まれていないが、除菌が無効で胃癌が発癌したという文献もあった。「無効」という表現以外でも除菌無効例の文献を探してみることもできたかもしれない。
抗癌剤 「5FU」と「CDDP」で投与順序により効果を比較した文献(国内・海外)
塩野義製薬株式会社 高力 一郎 氏
出題者が突然ご欠席でしたので、代わりにコメントを書かせていただきます。
多くの商用データベースがシソーラスを持ち、サブヘディング、近接演算子が利用できるのに、それを活用せずWordとWordを掛け算して結果を目で見て確認するという検索方式がこのOUGでも主流になりつつあるのはとても残念です。サーチャーの勉強会なのですから、多少マニアックになってもシソーラス、サブヘディング、近接演算子を利用して複雑な検索ストラテジーを検討する会にしたいものです。それでも見つからない時には、しかたがないので、WordとWordを掛け算になりますが、あくまでもそれは最後の手段にしたいものです。
さて、今回のテーマは「抗癌剤の投与順序により効果を比較した文献」なのですが、「比較」まで検索式に盛り込んだのはたった一人でした。その他の方々は「投与順序」の検索で頭がいっぱいになってしまったのでしょう。「比較」は忘れてしまわれたようでした。やはり基本に戻り、検索テーマをじっくり検討する習慣をつけたいものです。
検索方法では「比較」の英語表現はcompare, comparative以外にRCT, CCTも考慮すべきというアドバイスをいただきました。
今回の検索の山ともいうべき「投与順序」ですが、出題者の意図もこの検索式をどうするかにあったそうです。日本語検索では、「先行投与、投薬計画、投与スケジュール」などというイメージを膨らませ、関連用語を利用して検索した事例は大変参考になりました。
英語表現では、抗癌剤にfirst, order, sequence, follow, after, beforeを近接演算子で結び付ける検索があったのは良かったと思います。近接演算子を利用せず、単語をただ掛け算しただけでは非常にノイズの多い検索になります。
今回はテーマの出題者がお休みでしたので、代わりにコメントを書かせていただきました。出題者の意図はお聞きしましたが、出題者の本意とは違うコメントになっているようでしたらご勘弁ください。
第264回 ライフサイエンス分科会
記入者:エルゼビア・ジャパン株式会社 鈴木 直子
海附 玄龍
開催日時 2008年12月25日(金) 14:00~17:00
開催場所:ファイザー(株) 会議室
配布資料:「Reaxys説明ppt」「Reaxysデモンストレーション」「PharmaPendium説明」
参加人数: 20名
内 容: 「エルゼビア社のPharmaBiotech製品のご紹介 Reaxys&Pharmapendium」
Reaxysの紹介
エルゼビア・ジャパン株式会社
鈴木 直子 氏
Reaxysとは
CrossFireデータベースシリーズ(CrossFire Beilstein, CrossFire Gmelin, Patent Chemistry Database)の後継として、2009年1月より新発売される有機化学、無機化学、有機金属・錯体の化学物性値と反応と文献のファクトデータベース。
ユーザー中心に設計されたインターフェースにより、使いやすい。
ウェブベースの定額制の製品で、社内のどこからでもアクセス可能。
3つのデータベースを一つに統合し使いやすくしてご提供
CrossFire Beilstein Database 有機化学の構造、反応、実測物性値、毒性データ、生物活性データ、引用文献(特許を含む)。Beilstein handbookで知られる冊子体バイルシュタインデータベースの後継として1771年からのデータを収録。
CrossFire Gmelin Database 無機化学、有機金属・錯体の構造、反応、実測物性値、引用文献。Gmelin Handbookで知られる冊子体グメリンデータベースの後継として1772年からのデータを収録。
Patent Chemistry Database WO/US/EPに出願された以下の4つの特許分類の英文特許から化合物・反応情報を抽出し収録 C07(有機化学)、A01N(消毒薬、殺虫剤、除草剤)、A61K(医薬品、歯科用又は化粧品製剤)、C09B(染料)
デモンストレーション テトラゾールを有する化合物の部分構造検索を例にReaxysの使い方と機能を紹介。特に、新規に導入された合成計画ツールと検索フィルターの機能のよさを実感してもらった。 広告(情報の科学と技術の裏表紙)からは、わからなかったが、実際に説明を受けてみると合成計画の機能はかなり便利そうだとの意見があった。
PharmaPendiumの紹介
エルゼビア・ジャパン株式会社
海附 玄龍 氏
PharmaPendiumとは
米国およびヨーロッパの新薬承認医薬品についての前臨床・臨床・市販後の安全性情報、および、医薬品の情報データベース。FDA Approval Package (米国新薬承認申請資料パッケージ)および、EMEA EPARs (European Public Assessment Reports: ヨーロッパ公開医薬品審査報告書)の全文が検索できるだけでなく、簡単な操作で、医薬品の安全性情報にアクセスできる。さらに、人手で安全性情報を抽出し、まとめているため質の高い前臨床・臨床・市販後の安全性データを並べて比較することが可能で、医薬品開発初期段階からリスクの全容の予測にも貢献。
コンテンツの概要
FDA Approval Package: FDA承認薬の申請資料パッケージ(1992年以降)
European Public Assessment Reports:European Medicines Agency (EMEA)の公開医薬品審査報告書 (1995年以降)
Meyler’s Side Effects of Drugs 15 Edition:電子書籍。有害作用と相互作用の大辞典
Mosby’s Drug Consult:電子書籍。添付文書辞典
RTECS / Metabolites:学術論文から集めた毒性/代謝データベース
Adverse Event Reporting System (AERS):FDAが収集している市販後調査データベース (1997年10月以降)
xPharm:薬理学リファレンス xPharmから引用した薬剤標的情報
活用事例
Pharmacovigilanceにおける例:副作用警告の追加指示に対処するための情報収集
薬事申請(向けのデータ準備)における例:過不足のないデータの準備のために
安全性アセスメントにおける例:開発候補の安全性評価の精度を上げるために
検索機能
全文検索:FDA Approval package, EPARsを含むコンテンツの全体に対する全文検索機能。シソーラスを持ち、同義語の自動展開検索が可能。また、薬剤を特定して、当該薬剤のパッケージ内での全文検索も可能。
近接検索:複数の検索後のAND検索を行う場合、ノイズを減らすために有効な近接検索。
構造式検索:構造式から薬剤と毒性・副作用情報を検索。
Extracted Data Search:複数の条件を組み合わせて、毒性・副作用情報を検索。
各種情報画面
薬剤情報画面:薬剤の一般名、商標名、当該薬剤に関連するFDA, EMEA, Meyer’s, Mosby’sの文書へのリンク、代謝、構造式、適応症等の情報をまとめて表示。当該薬剤(薬剤クラス)の前臨床・臨床・市販後の毒性・副作用情報が副作用の分類ごとに参照できる一覧表が特長。また、有害事象の詳細情報を表示やエクスポート、文書中の当該記述箇所へのジャンプなどが可能。
副作用・毒性情報画面:毒性・副作用を分類ごとの階層表示から選択すると、当該の毒性・副作用の報告のある薬剤と、その件数が前臨床・臨床・市販後について一覧で表示。薬剤情報画面と同様に、件数をクリックすれば詳細表示等が可能。
薬剤標的情報画面:薬剤標的を分類ごとの階層表示から選択すると、当該の標的を持つ薬剤の一覧と、それらの薬剤についての毒性・副作用の報告を一覧で表示可能。また、標的について、局在や薬理等の概説的な内容も記載。
質疑
Q 毒性・副作用の表示件数はどういう計数にもとづくものか
A 収録担当者が対象文書から毒性・副作用事例としてピックアップした件数なので、漏れや同一事例の複数回カウントなどがありうるため、あくまでも参考の数字
Q 日本のデータを収録する予定は?
A 現在のところ予定は無いが、2009年に再検討を行う予定
Q 全文検索において、キーワードはストリング検索か、それとも単語単位の検索か?
A 単語単位の検索。ワイルドカードとしてアスタリスクを用いることで、前方・後方一致検索が可能。(当日確認できず。議事録作成時確認済み。検索結果画面で表示されるヒットサマリーでは、繋がった2語の一部にヒットしているように見えることがあるが、これは表示上の問題。)
第263回 ライフサイエンス分科会
記入者 加納 亮一
松前 奏子
開催日時:2008年11月20日(木)14:00~17:00
開催場所:ファイザー(株) 会議室
配布資料:SLAでの配布資料、SLA参加報告のスライド資料、Thomson Pharmaパンフレットとスライド資料
参加人数:13名
内容: Ⅰ. 「SLA参加報告」
Ⅱ. 「T-PharmaとIDdb3の紹介」
I. 「SLA参加報告」
財団法人国際医学情報センター
佐藤 京子 氏
1.SLA2008参加報告
①概要
“2008年6月15,16日にアメリカ・シアトルで開催されたSLA2008への参加報告。”
今年も280以上ものブースが出展され、大会運営も思考を凝らされていた。その中で、SLAから以下2つの新サービスが発表された。
・The SLA Innovation Laboratory
・SLAセカンドライフ(3Dオンラインデジタル世界)
②発表
“Barbara Gilmore-Halliwel, KAI Pharmaceuticalsの発表”
「2008年の医薬品開発に関する問題」
<要点>
・FDAの新薬承認数が減少している
→バイオ企業が大企業に吸収されることで、産業全体が減少する傾向にある
・薬効により承認にかかる時間が異なる
・ブロックバスターからTarget-Therapeuticへの移行傾向
・FDAがより高い安全性・効果を求める傾向にある
・新薬開発費の上昇
→2010年には20億ドルに達する見通し
・USの医薬品売上はオンコロジーとバイオに移ってきている
<各調査データベースの紹介>
市場調査、臨床調査、合併情報、ビジネスニュース等々、様々なデータベースを紹介。
2.シアトル公共図書館見学報告
SLAが行われていたシアトルにて、公共図書館を見学した模様を写真を中心に紹介。奇抜なデザインだけではなく、利用者目線の工夫(ex.棚番を床にも大きく表示し、利用者に現在地を把握させる)がなされていた。
II. Thomson Pharmaの紹介
トムソン・ロイター・グループ トムソンコーポレーション株式会社
清水 英樹 氏
Thomson Pharmaは製薬およびバイオ業界に必要な研究・開発から上市までの情報を統合させたプラットフォームであり、
トムソンサイエンティフィックのみでなく、トムソングループ全体から提供する、世界中の医薬・知的財産(特許)・学術文献・化学・企業・配列・ターゲット情報などへ、ウェブインターフェースよりアクセスが可能である。
Thomson Pharmaは高機能の検索ツールを搭載しており、製薬関連では医薬品の研究・開発・販売など、それぞれの職種のニーズに合わせて利用できる設定が整っている。また、Thomson Pharmaはトムソングループの科学、ヘルスケア、財務といった広範囲にわたる情報データベースから最新情報の配信、受信からエンドユーザーに合わせた検索オプション、データエクスポートなど一括した最高水準の製薬関連コンテンツの検索が可能である。
Thomson Pharmaでの検索は標準化されたコンテンツと、統一された用語の使用により、広範囲におよぶ各種データを横断して、際限なく検索を行うことができる。例として、1製品に対してR&D FocusやPharmaprojectなどの上市データを一度に見ることができる。薬剤に関しては27,700件以上のドラッグプロフィール(約150/月)を収載している。
Thomson Pharmaの特徴として、エンドユーザーの情報ニーズに合わせて設定するインターフェースにより、薬品や疾患領域によるThomson Pharmaトップページのカスタマイズが可能である。また顧客からの完全なテーラーメイド化の要望に応え、外部・内部のデータも統合可能である。
Thomson Pharmaは少ないクリックで良質な情報にアクセスできるよう工夫されており、また、エンドユーザーのための情報の視覚化が特化している。各情報へのリンクが充実しており、検索結果の詳細な分析が可能である。
参加者からは、現時点では日本の治験医薬情報DBは含まれていないが、今後それらをプラットフォームに収載するかについて、また、WEB検索者や検索専門家が同じプラットフォームを使用する際のDBの在り方について活発な意見がなされた。
第262回 ライフサイエンス分科会
記入者:固武 龍雄
藤島 嘉幸
堀 恭子
北川 晶子
開催日時:2008年10月18日(木) 14:00~17:00
開催場所:ファイザー(株) 会議室
配布資料:各自の検索結果の発表資料
参加人数:15名
内容:「検索演習」
演題1. 「中国における口蹄疫の予防に関する文献。(口蹄疫:foot and mouth disease)」
この問題はキーワード中に「and」がある場合に、どうしたらよいか、またシステムやデータベースによってこの処理がどう違うかみるために出題した。日本語で日本のデータベースを検索した場合は平凡な問題となってしまう。
MEDLINEはDialogでは、口蹄疫のMeSHタームであるfoot-and-mouthdisease を用いて(MeSHタームではハイフンが入っている)、foot-and-mouth disease/de とやると、and を論理積と解釈してしまう。ハイフンをなくしてもやはり論理積としてしまう。正しく検索するためには引用符(quotation marks)を付けて:
“foot-and-mouth disease”/de または“foot-and-mouth” disease/de としなければならない。このとき、“foot and mouth disease”/de とハイフンを付けないと、MeSHタームと異なるので0件となってしまう。
予防とか中国を加味すると、結局“FOOT-AND-MOUTH DISEASE”(L)PC AND CHINA となる。
同じMEDLINEでもSTNでは:
FOOT-AND-MOUTH DISEASE/CT としただけで検索できる。引用符を付けなくてもよいが、付けても同じ結果となる。
PubMedではどうか:
この場合はfoot-and-mouth disease でも、またハイフンのないものでも同じ結果となる。ハイフンはスペースと同じに処理される。但し、もし大文字で入力すると(andがANDとなっていると)、このANDは論理積として処理されてしまう(PubMedでは論理演算子は大文字で入力する)。
ところで foot-and-mouth disease/PC china で 50件、“foot and mouth disease”/PC china で58件であり、ハイフンを入れると8件増えている。この8件にはどんなものがあるか見てみると、例えば:
Hand、Foot and Mouth Disease(手足口病)のようなものがノイズとして入っていた。手足口病は口蹄疫(家畜が感染するウイルス性伝染病)と違う、人間の子供が主としてかかるウイルス性感染症である。
JDreamIIにJSTCHINAという中国文献の無料のデータベースがあり、これを使用してみた人も多かった。だがあまり良いものはでなかった。 このJSTCHINAには中国の文献しか収録されていないと誤解していたが、中国以外の国で発行された文献でも、中国関連記事の多い雑誌の文献や、中国の科学技術政策について述べた記事を収録するそうである。JDreamニュース No.6(2007年2月)を参照されたい。
演題2.「カルボシステインを妊婦に投与した際の安全性(催奇形性、胎児毒性)について網羅的に調査する」
【演題のポイント】
対象薬剤の胎児毒性・催奇形性に関する報告の有無を、文献DBや関連書籍、官公庁のWebサイトなどから網羅的に調査する課題である。
【調査ツール】
①文献DB
・ 医中誌Web、JMEDPlus、iyakuSearch(JAPIC DOC)、MEDLINE、EMBASE、DDFなどの文献DBを使用する。 一般名カルボシステイン(Carbocyteine)を検索する際に、Carboc「i」steinなどの表記揺れや、化学物質名であるカルボキシメチルシステイン(Carboxymethylcycteine)も考慮して検索式を立てるとより網羅的に検索できる。
・ 雑誌名や著者所属機関フィールドに限定して検索できるDBの場合は、同フィールドで「産科」「産婦人科」「婦人科」を検索して妊婦の集合に論理和するとより網羅的に検索できる。
・ NLMのTOXNETは無料で利用できる化合物の毒性関係の文献情報DBであり活用できる。 http://toxnet.nlm.nih.gov/index.html
②国内外の添付文書、医薬品集
・ 日本は医薬品医療機器情報提供HP ・ 米国はPDR ・ その他各国の添付文書集やMartindale などの添付文書集や医薬品集を調査する。
③参考書籍
・ 虎ノ門病院が監修する「妊娠と薬」 ・ 「メイラーの副作用大辞典」 ・ 「Clarke’s Analysis of Drugs and Poisons」 などを調査する。
④公的な医薬品の胎児危険度分類
・ オーストラリア豪州医薬品評価委員会(TGA)が作成した薬剤胎児危険度の分類を調査する。 http://www.tga.health.gov.au/docs/pdf/medpreg.pdf ・ FDAの胎児危険度分類(FDA Pregnancy Category)はPDRやAHFS DRUG INFORMATIONに掲載されている。 ・ なお、日本には公的な医薬品の胎児危険度分類は存在しない。
演題3.「フランスのジェネリックシェア急騰の理由について(国内)」
【演題のポイント】
医学分野の文献データベース以外に、どのような情報ソースが有効か知りたい。
【使用データベース・ツール】
・J MEDPlus・JSTPlus・医中誌Web・CiNii・日刊薬業・Factiva・Google
【検索方法】
・ どのデータベース・ツールでも、「フランス」×「ジェネリックおよびその同義語・類義語」で検索を行なった。
【結論】
・ 国内文献データベース(JMEDPlus, JSTPlus, 医中誌Web)はひととおり検索するといい。どのデータベースが最適か事前に予測することは困難であるが、ひととおり検索してみると、いずれかのデータベースで該当文献を見つけられる場合がある。
・ 人文系の文献・資料を調査する場合は、CiNiiも選択肢のひとつとして考慮するといい。
・ フランスのジェネリックシェアが急に拡大した年代(2006年頃)を予備調査することによって、調査対象年代を2006年以降に限定し、より効率的に調査できた。テーマの背景を予備調査する場合、Googleは有効であった。
・ Googleで検索する場合、情報ソースとして信頼性のある機関のURLを指定するといい。例えば、厚労省のサイトに限定したい場合は、site:mhlw.go.jp。医薬協のサイトに限定したい場合は、site:jga.gr.jp。
・ Factivaや日刊薬業など、ニュース記事データベースも情報ソース・ツールとして有効であった。
演題4.「G-CSF製剤の作用機序について述べた文献」
【演題希望の背景】
生体内物質として存在し、製剤として使用するようなものを検索する際に製剤の文献のみに絞るのは難しいと思われる。製剤のみの文献に絞る方法としてより良い手法があれば学びたいとの理由から演題に取り入れた。
【参加者の使用ツール】
医中誌Web、JDream2、iyakuSearch、PubMed、Medline
【検索方法】
・ Dream2では「G-CSF*作用機序」で検索。
・ 医中誌Web、PubMed、Medlineでは「G-CSFのシソーラスを薬理学というサブヘディング で限定」で検索。 ※ 薬理学のサブヘディング で限定して結果を出力している方や、さらに作用機序がタイトルにあるものに絞っている方などさまざまであった。
【検索のポイント】
・ テーマが作用機序である為、薬剤のキーワードを薬理学のサブヘディングで絞るという手法がベストであると思われた。
・ 生体内物質を除き製剤の文献のみに絞りたい場合は、薬剤のキーワードを治療的利用、投与のサブヘディングで絞るという手法が良いと思われた。
【結論】
今回のテーマを作用機序にした為、背景に沿った結果は得られなかったが、サブヘディングの上手な活用がHit文献を得るのに重要であるということが改めて分かった。
第261回 ライフサイエンス分科会
記入者:戸上 康弘
開催日時: 2008年9月18日(木) 15:30~17:30
開催場所: 国立情報学研究所(NII) 20階実習室
配布資料: 「NIIの学術コンテンツサービスの概要」、「NII学術コンテンツポータル-GeNii-」、
「GeNii検索課題集と解答」、各種パンフレット
参加人数: 23名
内 容: 「NII学術コンテンツサービスの紹介」
総合進行 国立情報学研究所 佐藤 秀 氏
講演者 国立情報学研究所 細川 聖 氏
1. NIIの学術コンテンツサービス
(1)国立情報学研究所の使命と業務
研究教育機関として情報学研究と大学院教育を行うこと。事業として大学、研究機関と連携し、学術情報の流通のための先端的な学術情報基盤の開発と整備を行なうこと。
(2)最先端学術情報基盤-CSI(Cyber Science Infrastructure)の推進
コンピューター資源、データ共有のための整備を行い、全国の大学・研究機関で学術情報ネットワーク(SINET3)を構築し、その上でコンテンツやデータベース、人材・研究グループを共有する事業を推進している。SINETは2007年4月からの運用開始。
(3)次世代学術コンテンツ基盤の構築への取り組み
NIIの提供する学術コンテンツポータルGeNiiと並んで、学術機関機関レポジトリの構築と連携を支援して、双方のコンテンツを合わせて一大学術コンテンツを形成し、さらにその学術コンテンツを発信して一般利用者が使えるようにしている。
例えば大学図書館との連携で総合目録データベース「NACSIS-CAT」を構築しているが、これで調べれば全国の大学図書館などに現在どのような学術資料が所蔵されているかが分かる。
他に学協会や他機関と連携して様々なコンテンツ事業を進めている。
講演者 阪口 幸治 氏
2.GeNii(NII学術コンテンツ・ポータル)の概要と各検索システム
様々な情報を1パスで容易に検索できるポータルをインターネット上で提供している。http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp
CiNiiで一部有料のサービスがあるがそれ以外は無料で利用できる。
(1)GeNiiの「まとめて検索」 統合検索- 適当なキーワードで4つのデータベースを横断検索。
(2)「CiNii」論文情報検索- 3487誌から収録した309万論文を検索でき、本文へのリンク機能あり。
他の特徴としては、論文の引用情報(引用文献と被引用文献)が調べられる。また2000年4月から「Google scholar」でした結果でCiNiiのデータがヒットするようになった。これによりCiiNiiのアクセス数、登録ユーザー数や参加機関数が大幅に増加した。
有料部分の料金体系は①Pay per View方式 ②個人IDログイン方式(登録料+従量制コンテンツ利用料)③機関向けサービス(所属人数による定額料金制)がある。
(3)「Webcat Plus」図書・雑誌情報:書誌事項などによる「一致検索」と思いつくキーワードや文章を入れるユニークな「連想検索」がある。大学図書館などに所蔵の学術資料を検索する。
(4)「KAKEN」研究課題・成果情報:1965年以降文部科学省科学研究費補助金で採択された課題と成果(研究報告)が検索できる。簡易検索、詳細検索、ディレクトリー検索画面を備えている。
(5)「NII-DBR」専門学術情報:国内の各種専門データベースを横断検索して専門学術情報を探す。
各種データベースには「博士論文書誌情報」などがある。データベースを選択して検索もできる。
3.実習
検索課題集を用意してもらい各自PCで検索実習をした。
例題は、概要であるが次のような例があった。
・ 「統合検索」を利用して作家名でどのような情報があるか検索。
・ 「CiNii」で、文献検索、抄録の確認、引用情報検索。
・ 「Webcat Plus」で、資料の所蔵情報の確認、「連想検索」であるテーマに関して関連書籍を検索。
・ 「KAKEN」で、研究課題の検索と概要の確認。
・ 「NI-DBR」で、各専門データベースでの情報確認、博士論文の検索。
今回は国立情報学研究所のご協力により同研究所に会場を提供頂き、講演と共にPCで検索実習の機会を
提供いただいた。GiNiiには自由にアクセスできるものの、内容を詳しく知らないデータベースや概要、背景などを説明してもらい各自の理解が深まった。商用データベースなどと共にインフォプロとして重要な情報源であることを確認した。
第260回 ライフサイエンス分科会
記入者:石神 祥子
開催日時: 2008年7月17日(木) 14:00~17:00
開催場所: 社団法人 化学情報協会 会議室
資料: 「STNライフサイエンス系ファイルの強化 2007 年 6 月~2008 年 7 月分」
参加人数: 11名
内 容: 「STN ライフサイエンス系ファイルの強化」
社団法人 化学情報協会 石神 祥子
1.ライフサイエンス系ファイルの強化
(1)BIOSIS ファイル
リロード
2007 年 6 月にリロードされ、1926~1968 年の約 180 万件のレコードが追加収録された。遡及追加されたレコードにも現行の索引が付与されているため、同じ索引で検索が可能。
このリロードに伴い、TOXCENTER ファイルの BIOSIS セグメントもリロードされた。
(2)EMBASE/EMBAL/LEMBASE ファイル
リロード
2007年9月,2008年3月にリロードされ,主に下記の点が強化・変更された。
・ レコード番号形式の統一
・ 著者名 (/AU) と所属機関名 (/CS) の組み合わせ表示
・ 収録源 (/SO) フィールドでの編集者名、会議名と開催日の表示
・ シソーラス構成の変更 (最下位の EMTREE 語の上位語の表示、EMTREE コードの削除)
主題限定検索機能の強化
主題に限定したい統制語の前にアスタリスク (*) を付けることにより、複数の統制語を利用する際に主題となる統制語を指定できるようになった。
(3)MEDLINE ファイル
リロード
2008 年 1 月にAnnual Reloadを完了し、全レコードが 2008 年版 MeSH に対応した。このリロードに伴い、練習用ファイルの LMEDLINE や TOXCENTER ファイルの MEDLINE セグメントもリロードされた。
・ 新規ディスクリプタ 456 個
・ 新しい用語に置き換えられたディスクリプタ 288 個
・ 削除されたディスクリプタ 46 個。
Current List of Medical Literature (CLML) から、1949 年の文献がOLDMEDLINE セグメントのレコードに追加された。また、PA (Pharmacologic Action) と資料種類 (/DT) が追加された。
(4)IMSPRODUCT ファイル
2008 年 2 月にリロードされ、下記の点が強化・変更された。
・ CAS 登録番号が付与された (REGISTRY ファイルとのクロスオーバー検索、表示)
・ 化学物質名フィールドが Trade Name (商品名) と Chemical Name (一般名) に分割された
・ 基本索引 (/BI) で中間一致と後方一致が可能になった
・ ファイルセグメント (/FS) フィールドが削除された
(5)IMSRESEARCH ファイル
2008 年 5 月にリロードされ、下記の点が強化・変更された。
・ 統制語 (/CT) フィールドに医薬品の起源と投与経路の情報が追加された
・ 基本索引 (/BI) で中間一致と後方一致が可能になった
・ 入力日 (/ED) フィールドと更新日 (/UP) フィールドの表示と検索が可能になった。
2.CAS FILES の強化
(1)CAplus/CA ファイル
索引関連の強化
・ 特許実施例中の Prophetic 物質の索引の開始
・ 新規 CAS ロール PRPH の新設
・ 1966 年以前のレコードに CAS 登録番号を遡及付与
・ 1906 年以前のレコードに索引を付与
・ CAplus/CA ファイルで索引対象とする配列情報の収録方針の変更
その他
特許収録範囲が拡大し、CAplus ファイルに伝統薬に関する特許が収録されるようになった。
(2)REGISTRY ファイル
2007 年 9 月より 1H-NMR スペクトルデータの収録を開始した。また、主に核酸・タンパク質のレコードに生化学関連情報の参照文献タグ (ETAG) が追加収録された。
REGISTRY ファイルに収録されている化学物質の数が 9,000 万件を越え、2008 年 1 月より、新規レコードの CAS 登録番号は 10 桁 (XXXXXXX-XX-X) になった。
3.インターフェースの強化
STN Express
STN Express V8.2 および V8.3 がリリースされ、無料でダウンロード可能になった。これまで報告された不具合の解消や他のインターフェースとの連携が強化された。
STN on the Web
新しい構造検索用 Plug-in、および新しい配列検索用 Plug-in がリリースされた。
2008 年 7 月に STN AnaVist V2.01 との連携が可能になった。
第259回 ライフサイエンス分科会
記入者:松前 奏子
開催日時: 2008年6月12日(木) 14:00~16:30
開催場所: ファイザー(株) 会議室
資料: 「MeSH for Searchers」、配布資料:「MeSH for Searchers リンク集」、 「MeSHサブヘディング 階層リスト」、 「練習問題」
参加人数: 27名
内 容:「「MeSH」「NLM」「米国医学図書館総会」などの紹介」
東京慈恵会医科大学 学術情報センター 阿部 信一 氏
1.「MeSH」について
・Medical Subject Heading[MeSH]とはアメリカの国立医学図書館(NLM)が作成しMEDLINEなどのデータベースでシソーラス(統制語)として利用される。
例として、癌についての論文中でneoplasmやcancerなど用語が統一されていなくても、PubMed索引者は癌のMeSHであるneoplasmsを付与し、PubMed検索者はそのMeSHを用いて検索できる。
・MeSHの基となったのは、索引誌Index Medicus[IM]の前身であるCurrent List of Medical Literatureのために1954年に作られた見出し語集であり、1963年以降毎年用語の追加・削除などの改定がなされ2008年版の収録語数は24,767語に上る。
MeSHは現在分野ごとにアルファベット順のカテゴリーに分かれており、解剖[A]から地理[Z]まで16ある。
・MeSHは階層構造(Tree Structure)になっており、
Digestive System Diseases (消化器疾患)
↓
Gastrointestinal Diseases (胃腸疾患)
↓
Stomach Diseases (胃疾患)
↓
など一般的な広い意味の用語から特定の狭い意味の用語まで最大11階層になっている。
・MeSHでは各用語に共通性の高い80余語を副標目(サブヘディング)とし、MeSH用語(主標目)をより限定するための補助的キーワードとして組み合わせて用いる。サブヘディングは1980年以降有効である。
例えば「心臓疾患に関する治療法」はHeart Disease[MeSH]とサブヘディングである“drug therapy”、“radiotherapy”、“surgery”の組み合わせが可能である。
またMeSH Browser(リンク集参照)のMeSH Descriptor DataでMeSHと組み合わせ可能なサブヘディングを参照できる。
・論文にはその主題にあった最も適切なMeSH用語が索引される。特定の1語がなければ、適当な用語とサブヘディングを組み合わせて索引し、サブヘディングとの組み合わせでは難しければ、複数の用語を組み合わせて索引する。索引の際、組織・部位の用語よりも疾患の用語が優先される。
・チェックタグ(Check Tags)
種、年齢、性別を表すMeSH用語はCheck Tag(チェックタグ)と呼ばれ、論文に記述があればすべて付与される。論文中の人や動物の性別の区別には、”male”と”female”というチェックタグを用いるが、MeSH用語には”Men”と”Women”もありこちらは社会的、文化的、政治的な傾向が強いときに用いられる。
・NLM MeSH BrowserにおいてはHistory NoteとOnline Noteに注意する。History NoteにはそのMeSHができた年とその前に用いられていたMeSHが記載され、Online Noteにはその前後の検索で用いるMeSHについて示唆している。古い文献を検索する際には留意されたい。
2.「2008年版MeSH」について
・2008年版MeSHは新設語 456語、変更語 288語、削除語 46語でディスクリプタ数 24,767語である。
本年は変更語の数が多く、組織や細胞関係以外の用語に動きがあった。
変更が多かった分野はカテゴリー[A]心臓血管系、[B]大腸菌関係、[C]白血病関係、[D]アミノ酸・ペプチド系、酵素系、[E]レーザー治療、[I]NIH内の政府機関である。
・Publication Typeについて、2008年はInteractive Tutorial(対話型テュートリアル) とIntroductory Journal Article(解説記事)が新設された。
従来はランダム化比較試験の論文はRandomized Controlled Trial[Publication Type]とRandomized Controlled Trials[MeSH]があり、索引者の誤解を招く恐れもあったが、2008年版では論文の主題を表すMeSH用語については”as Topic”を語尾に付けた表現にすべて変更された。これによりPublication Typeは変わらないがRandomized Controlled Trials as Topic[MeSH]が付与される。
またMeSH改定に伴いEntry Combination(スライド33参照)も変更された。
3.「NLM」「米国医学図書館総会」について
2008年5月16-21日に米国ChicagoにおいてMLA Annual Meeting and Exhibitionが開催された。
Index Sectionの年間事業報告・計画によると2007年度は671,000件の新規データを索引し、49,000件の遺伝子情報へのリンクを作成した。2007年度MEDLINEには423誌が新規収録され、収録誌の12%は電子のみでデータを受領し、現在は約5,200誌が収録されている。
2008年度は700,000件の新規データを索引、72,000件の遺伝子情報へのリンクを作成予定である。
現在、MEDLINE/PubMedを自国語で検索できる米国国立医学図書館(NLM) MEDLINE/PubMed多言語検索プログラム BabelMeSHが進行している。13言語で利用可能である。
第258回 ライフサイエンス分科会
記入者:戸上 康弘
開催日時:2008年5月22日(木) 14:00~16:30
開催場所:慶應義塾大学信濃町メディアセンター(北里記念医学図書館) 第一會議室
配布・説明資料:「信濃町メディアセンターの概要」、「Keio University Media Center Bulletin」その他、「国内の診療ガイドラインとMindsなど」
参加人数:14名
内 容:「慶應義塾大学医学部信濃町メディアセンター訪問」「国内の診療ガイドラインと『Minds』などについて」
Ⅰ.「慶應義塾大学医学部信濃町メディアセンター(北里記念医学図書館)の紹介と見学」
慶應義塾大学 信濃町メディアセンター 酒井 由紀子 氏
1.信濃町メディアセンターの沿革とサービス概要のご紹介>
信濃町メディアセンターは慶應義塾大学の6つのキャンパスにあるメディアセンターの1つで、キャンパス内には医学部、看護医療学部と各大学院の教育課程機関と大学病院がある。 図書館は1937年に初代医学部長の北里柴三郎博士の功績をたたえて北里記念医学図書館として建築され現在に至っている。蔵書数は約39万冊。雑誌は印刷体で約2000誌、電子雑誌で7000誌を収集。印刷体で一番多い時には4000誌あったが2005年から電子雑誌へのシフトを強化していて印刷体の購読が減少してきた。蔵書や予算は、医学専門図書館の中で、医学分野の外国雑誌センターである西の大阪大学生命科学図書館に並ぶ次ぐ程度の規模。
サービスは、学生、職員、卒業生のみならず医学関係者を対象に広く行なっている。電子雑誌の充実に伴い、相互貸借の貸し出しや複写の件数が減少している。依頼検索の件数も「PubMed」、「JMedEDplus」、「医中誌Web」などを利用者自らが検索できるようになったため1990年代後半から激減した減少している。
利用者教育を重視していて、学生、教職員のオリエンテーリングション、「医学文献情報検索」「EBMとその応用」などのテーマの授業での実施や支援の組み込み、各種セミナーの実施などで内容を充実している。ホームページでも、電子雑誌、データベースなどへのアクセスやお知らせを入れて利用者にサービスを提供。すでに文献複写オーダリングの電子化などは行なっているが、さらにFAQサイトの創設などを計画している。
2.見学
この後実際に、図書館を見学した。多数の学生や医師の方が利用されていた。蔵書は、書籍、雑誌などがたくさんあるのにも驚いたが、新着雑誌のコーナーが電子化の波を受けて昔よりスペースが小さくなってきたということだった。また、利用者用のPCが図書館内にきちんと装備されていて、さらにPCから情報を得るためのノウハウ、例えば、データベースのマニュアル類が印刷でもホームページでもすぐに手の届くところに備えられていた。伝統ある建物の中で、多数の蔵書と最新のIT技術を融合して利用者にサービスを提供されているのに感心した。
Q:エンドユーザー検索が増加しているが、果たしてユーザーは正しい検索方法を行なっているか?
A:実際に確かめることはできないが、利用者教育に力を入れて正しい検索知識と技術の普及に努めている。
Q:印刷版が減っているということだが、重複を排除するのではないのか?
A: 電子ジャーナルのみに積極的に置き換えている。
Ⅱ.「国内の診療ガイドラインとMINDSなどについて」
(財)国際医学情報センター 鈴木 博道 氏
1.「Minds(Medial Information Network Distribution Service)」の概要
提供元:日本医療機能評価機構(JCQHC) URL: http://minds.jcqhc.or.jp/index.aspx
開始年:2004年よりWebで公開。(アクセスするのには登録が必要。)
内 容:
医療関係者向け情報
診療ガイドライン(学会、厚生労働省研究班などでEBMに基づいて過去の臨床文献を分析して疾別に診断、治療、治療のガイドラインを策定) 約50件
Mindsアブストラクト 25疾患 774件
コクラン・レビュー・アブストラクト(コクランライブラリー レビューの日本語訳) 22疾患 108件
トピックス(ガイドライン内で問題となりそうな点について機構内で作成) 19件
CPG(Clinical Practice Guideline)レビュー 23件
一般向け情報
一般向けガイドライン
ガイドライン解説
医学用語ヘルプ(医中誌の上位のシソーラスを搭載)
検索方法: 器官部位別または領域別のディレクトリーをたどって疾患名を探すか、目次の中から該当のものを探す。
特記事項:ガイドラインは全部ではなく一部のみの収録。原文入手はリンクから見られるものもあるが市販の書籍になっているものはリンクがない。リンクで見られるものには古いガイドラインが混在していて必ずしも最新のものではないので注意する。
Q:最新の診療ガイドラインを探すのには他に方法はあるか?
A:東邦大学医学メディアセンターにガイドラインのホームページがある。
→ http://www.mnc.toho-u.ac.jp/mmc/guideline/
2.日本の診療ガイドライン策定の経緯や特殊事情
厚生省の研究班から検討が始まり、当初は厚生省主体でガイドラインを策定する方向であったが日本医師会の同意が得られないことや研究費不正の事件やGL作成を巡る学会内のトラブルなどが重なって、一律のガイドライン策定システムができず、各疾患ごとにその都度、特別班研究、学会などで策定されるようになった。
またガイドライン策定予算を商業出版社に依存する場合があるのも日本の特徴で、日本医師会、厚生労働省、学会に加えて出版社がステークホールダーとして介在している。最新のガイドラインがWebで無料で公開されない一因となっている。→ 英米では公的な予算として十分に確保されている。
改訂は部分的ではなく全体を見直すため、改訂の間隔が海外に比べて長い。(海外では治療効果が認められれば、その部分についてのみ追加・改訂をおこなう)
その他の問題点としては、ガイドラインが医師の診療方針を拘束するなど医療の現場で混乱を招く恐れもある。
診療ガイドラインと医療保険制度の食い違いも指摘されている。
また患者が診療ガイドラインを根拠に医療訴訟を起すケースも出ているが、想定されたほどの件数ではない。
第257回 ライフサイエンス分科会
記入者:戸上 康弘
開催日時: 2008年4月17日(木) 14:00~16:30
開催場所: ファイザー(株) 会議室
配布資料: 「明日の新薬 新WEB 説明会」、(資料) 「PROUS SCIENCE Integrityパンフレット」、
「IntegrityについてのFAQ一覧」、「Integrity説明用PPT」 (1-1, 1-2, 2, 3, 4-1, 4-2, 5 )
参加人数: 19名
内 容:「明日の新薬Webの紹介」、「Prous Science Integrityの紹介」
Ⅰ.「明日の新薬Web」
(株)テクノミック 大塚 洋平氏
「明日の新薬」は1982年創刊。開発薬情報ではPharmaprojectsに次いで長い歴史を持つ。最初は国内版のみであったが国際版、国内版、国際版を統合した統合版もので1997年JIP e-infostreamでデータベース提供開始。また現在はWeb版を提供。
1.データの構成と内容:
更 新:毎週(金曜日深夜~土曜日早朝)。
レコード数:14, 664件。(開発中、中止、中断含む) (2008.4.17現在)
収録開始年、対象: 1980年以降、国内および海外の開発薬剤を収録。新規化合物を対象。
国内開発に関しては、新効能、新投与経路、新剤型の情報も対象としている。
情報源: 学術雑誌、学会抄録、新聞・業界誌、プレスリリース。製薬企業にアンケート調査も実施。
内 容:「薬剤プロフィール」の概要は、薬名情報、特許、薬理・薬効、起源・特徴、開発段階、開発会社、開発国、適応症、剤形、投与経路、開発の経緯、市場情報など。(*「最高ステージ」は、世界で一番進んでいる開発段階を示す。→ 国内や特定の適応症に限定した開発段階ではない。
*特許は網羅的に収録していない。)
特 徴:①海外の開発系データベースと比較して国内開発情報に強い。レコードの記述も日本語。
②レコードを「全体」、「海外」、「国内」に区別して収録。検索も対象に応じて選択できる。
③さらに「国内」開発情報では、医薬品分類と適応症ごとに別レコードとして作成。「海外」開発情報では、開発国と適応症ごとに作成。そのため特定の医薬品分類や開発国に限定して検索する場合、精度の高い検索が可能。
④薬剤(国内)ごとに「開発経過一覧」を表形式で表示してファイル出力できる。
2.検索
Webからログイン。
(1)「簡易検索」:「薬名」か「全文検索」で検索対象を選んでから、思いつく検索語を入力して検索。
(2)「項目検索」と「組み合わせ検索」:
「項目検索機能」- ①検索対象を「全体」、「国内」、「海外」かを選択して ② 「検索項目」(薬名、会社名、ステージ、適応症、薬効87、薬効ATC、剤型など)を指定して、思いつく言葉を入力して「一覧」ボタンをクリック。③ 検索語リストが出るので該当のものを選択して、「>>」ボタンをクリックして「条件リスト」に加える。
「組み合わせ検索」機能- ④条件を順次リストに加えることができる。各条件は1行ごとに集合番号がついている。⑤複数の行を「CTRL」キーを押しながら選択して、各行の条件を「AND」「OR」「NOT」で検索を実行する。
(3)「全文検索」:思いつく検索語を入力して、レコード全文を検索する。
(4)「日付検索」:データ登録、データ更新、ステージ更新の年月を指定して検索する。
(5)「構造式検索」:化学構造式の部分構造検索可。Plug-in Soft:ハンプデン社StructureDrawing入力要。
3.出力
(1)検索結果から、薬剤プロフィールの全文表示とWordファイル形式で一括ダウンロードが可能。
(2)化学構造式を含めた一覧表の表示もでき、Excelファイル形式でダウンロードが可能。
表示項目は選択画面から指定でき、デフォールト設定も可能。
4.その他の機能
(1) 「開発経過一覧」薬剤の開発経緯を時系列の表にして、開発のスピードや経緯を確認する。
Excelファイル形式でダウンロードが可能。
(2) アラート(SDI)機能:検索条件を設定してメール配信するサービスはない。「画面トップ」に更新情報をのけンス表示とリンクがあるので毎週確認する。あるいは「日付検索」などを用いて過去に遡って確認する。
5.バージョンアップ計画
検索画面の見直し(現在は「国内」「海外」「全体」に分かれる)、アラート方法などの検討を行なっているが、可能なものは2008年秋以降にリリースする予定。
Q: 開発段階の表示で「中断」の定義は?
A: 3年間を基準として開発の動きがないものを「中断」としている。
Ⅱ.「Prouse Science Integrity」
プロウスサイエンスジャパン(株) 椚 則夫氏
会社概要:ProusはスペインValceronaに本拠を持ち、昨年よりThomsonの傘下に入った。また4/17ThomsonはReutersを吸収して新会社ThomsonReutersが発足したことをプレスリリースした。
定期刊行物は現在「Drugs of the Future」を刊行。「Integirity」は開発品情報のみならず7つの知識分野を持つ統合型のデータベースで、製薬企業、省庁、教育機関、病院など世界的に提供している。
1.データの構成と内容:
更 新:毎日
レコード数: 生理活性物質 279,541、 薬理データ 693,875、PKデータ 357,870、特許ファミリー 106,237、文献データ 823,289、標的データ 2,056 、ゲノムデータ 7,719 (2008.4.11現在)
情報源: 特許、学術雑誌1500誌、学会情報、プレスリリース。製薬企業や研究機関の動向調査も実施。
内 容:「薬剤レコード」の項目は、同義語、化学構造式、薬理・薬効、開発会社、製品概要、開発段階、適応症など
特 徴:①開発品情報だけでなく、7つの「Knowledge Areas」(知識分野)を自由に渡って検索と情報の取出しができる統合型のデータベース。
②検索結果から「Filters by Statistics」をクリックすることで傾向分析して表に可視化。注目する部分をクリックすると具体的に該当の情報が確認できる便利なリンクシステムが整備されている。
③特許の全文PDF、FDAやEMEAの新薬承認申請書全文へのリンク、契約電子ジャーナルへのリンクを備えている。
④毎日更新で収載までのタイムラグが少ない。
初期画面: 大きく縦に3分割。左側が「Knowledge Areas」選択ボタン、中央部「Today’s Highlight」(本日のハイライト記事)と「Conferences」(学会情報)、右側が「Weekly Highlight」(今週のハイライト記事)
検 索:
(1)「Knowledge Area」の選択から検索項目を指定しIndexの中から検索語を選んで検索する。
1)「生理活性物質」、「標的薬理」、「ゲノム」、「バイオマーカー」、「合成」、「薬理」、「薬物動態」、「臨床試験」「疾病」「会社、研究機関」「文献」「特許」の12分野から選択。
2)「Select Value」で検索語の対象項目を選定(「薬名」「薬効」「適応症」「薬理」など)
3)「Index」ボタンをクリックするとディレクトリー形式で検索語のリストが出てくるので該当のものを選択
4)2)~3)の要領で複数の検索語を選んで各行を「AND」「OR」「NOT」を指定して掛け合わせ検索可。
5)「Under active development」指定で18ヶ月以内で開発の動きがあったものに限定して検索ができる。
(2)化学構造式検索-Knowledge Areasの「Organic Synthesis」(合成)で検索できる。部分構造検索、完全一致検索、相似検索ができる。描画ソフトのインストールが必要。(MDL® Draw 、MDL® ISIS/Draw 、
ChemAxon Marvin Applet、CambridgeSoft CS ChemDraw™ Plugin)
(3)初期画面からのフリーワード検索、その他の検索。
初期画面の中央部に「Quick Search」(フリーワード検索)、「Drug Name Search」(薬名)、「Gateways to Development Status」(開発段階)の検索語ボックスがあるのでこれに入力またはIndexから対象を選択して検索。
3.出力
フルレコード、一覧表は全て印刷可能。ファイル出力も「Export Center」から出力項目、フォーマットを指定して4つのファイル形式に出力できる。(word,excel,Bizint,SDFile)。化学構造式もファイル出力可。
4.その他の機能
(1) 「Targets & Pathology」分野での検索結果から、該当の標的と他の標的との相関図が見られる。
(2) 「Genomics」分野での検索で、実際の塩基配列を使って検索できる。
(3) 「Images & Pathways」のリンクがあるものは、動画情報(音声付)で病態やメカニズムを確認できる。
(4) 「Pharmacokinetics/Metabolism」分野でオプションから「Calculate Mean/Median Values」を選んでAUCやCmaxなどの数値を計算できる。
(5)「Patents」(特許)は本文PDFを用意してリンクで取り出せる。
(6) アラート機能:
検索事例の紹介:各知識分野での事例をpptで説明いただく.
Q: 「Literature」で文献検索結果から一次情報へのリンクは?
A: 施設でサイトライセンスのある雑誌論文はリンクが出るので本文にアクセスできる。