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目次、前回 < > 次回 | 第 277 回化学分科会開催報告 |
日時 | 2006 年 6 月 13 日 (火) 14:00-16:30 |
場所 | 神奈川県立川崎図書館 |
配布資料:
神奈川県立川崎図書館見学
今回は、神奈川県立川崎図書館 情報サービス課 野田様、齋藤様に、川崎図書館についてご紹介いただき、館内の見学・ご説明を頂いた。
神奈川県には 2 つの県立図書館があり、川崎図書館は全国で唯一の科学産業技術系の公共専門図書館という独自性を持っている。通常の公共図書館のような一般小説・絵本などはなく、科学技術系図書・雑誌、灰色文献、規格、資格試験問題集、専門新聞を収集している。また、約 13,000 冊の社史は全国でも有数のコレクションとなっている。
電子ジャーナルはなく、3 階の科学技術室は全て、単行本・冊子体の雑誌があり、Chemical Abstract も全て冊子体が揃っている。専門新聞では、食品関連・半導体関連など、商用データベースに収録されていない専門誌も閲覧できる。
神奈川県知的所有権センター支部にも指定されており、IPDL と JP-NET が利用でき、特許情報活用支援アドバイザーが週 2 日在室し、各種講習会が開催されている。発明協会弁理士による発明相談、その他専門家による創業・経営相談、技術相談も無料で出来るため、開催時にはすぐに満員になるとのことだった。
地階の化学文献室には、日本化学会から継続的に寄託されている、世界の化学会からの交換資料である「化学会誌」を見ることが出来、複写も依頼できる。NACSIS Webcatで検索可能で、Berichte der Deutchen chemischen gesellschaft zu Berlin を創刊号から所蔵、日本化学総覧を創刊号から所蔵など、貴重な資料を閲覧することが出来る。
30〜50 代のビジネスマンの利用が多いという特徴のある図書館で、レファレンスは神奈川県だけでなく、全国からの問い合わせに対応しているとのことだった。最近、ビジネス支援図書館は増えてきているが、限られた予算の中で工夫をしてサービスを充実している様子が見られた。