2010 年度 情報検索応用能力試験 2 級

試験問題 解答例 [後半] (2011. 2. 27) (情報科学技術協会オンラインユーザ会化学分科会) 連絡先 ougkagakuyahoo.co.jp

(前半はこちら)

当分科会で作成した解答例です。
作成に際しては最善を尽くしておりましたが、誤り等のために生じた損害等につきましては責任を持ちませんのでご了解ください。またご意見・コメントがございましたら、ぜひ上記分科会アドレスまでお寄せください。

問題は情報科学技術協会ホームページにあります。

テキストは「情報検索の知識と技術」です。

問 14 (テキスト「15.3 エンドユーザ・ツールの選定と導入」 (p. 250))

(1) エンドユーザ・ツールの選択
(2) エンドユーザ・ツールの契約と導入
(3) マニュアルの整備や利用者教育
(4) 利用者からの問い合わせや質問の処理
(5) 利用状況の把握と評価
(6) エンドユーザ・ツールで足りない検索を支援

問 15 (テキスト「13.6 可視化とパテントマップ」 (P. 207))

2. ある技術に関する研究開発のはやりすたり 廃棄物、環境、資源回収、環境問題に関する研究が減少し、栄養に関する研究が増加している。
3. ある企業がその分野に注力する度合い 全文献数が一定しているので、この分野全体の研究は安定している。
8. ある企業の持つ技術内容の内訳 製造に関する研究より、川下に関する研究が多い。
9. 技術開発力・得意分野・強み (特許文献でないので、技術開発力については判断が困難)
2. ある技術に関する研究開発のはやりすたり 開発の重点は応用分野 (目的)、パラメータ、アクチュエータの形式にうつり、操作・駆動手段の特許は減少している。
3. ある企業がその分野に注力する度合い A 社はこの分野における特許出願を強化しているが、C 社 D 社はやや縮小気味である。
6. 特定技術分野の発展の流れ 開発の重点は応用分野 (目的)、パラメータ、アクチュエータの形式にうつり、操作・駆動手段の特許は減少している。
9. 技術開発力・得意分野・強み A, C, B 社の順で特許が多く、開発力もこの順と見られる。得意分野については明らかな優劣はない。
15. 協業相手 自社が弱い分野に強く、自社が強い分野が弱い企業との協業が好ましい。
1. 技術開発を企画・立案する際の、開発テーマの選定や優先度の検討材料 粉乳、バター、クリームなど加工度の低い製品だけでなく、チーズ、アイスクリームなど加工度の高い製品が多いことなどから自社の開発方向を考える。
5. 研究・生産・販売拠点の立地選択の検討材料 A 地域はアイスクリームやクリームの生産が多く、B 地域はチーズ、ナチュラルチーズの生産が多い。
これに基づき研究・生産・販売の立地を選択する必要がある。
11. 自社製品の位置づけ 自社製品がこれら製品のなかのどれに該当するかを検討し、またそこでの競争力を判断する。
13. 市場ニーズの把握 生産量は市場ニーズに対応していると思われるので、これから各製品のニーズを判断する。
15. 協業相手 自社が弱い製品分野については強い企業との協業を検討する。
4. ある技術と近い技術を探すときの手がかり 除草剤と肥料、肥料と試薬は技術的に関連が深いと考えられる。
7. 特許が集中している領域 P 社は「除草剤」、「肥料」、「試薬」、「磁性体」、「光触媒」、「磁性体」などの技術に特許が集中している。
8. ある企業の持つ技術内容の内訳 P 社は「除草剤」、「肥料」、「試薬」、「磁性体」、「光触媒」、「磁性体」などの技術に特徴がある。
9. 技術開発力・得意分野・強み P 社は「除草剤」、「肥料」、「試薬」、「磁性体」、「光触媒」、「磁性体」などの技術に強みがある。
15. 協業相手 P 社は Q 社、R 社、S 社などと共同開発をおこなっている。これから自社の協業先を検討する。

問 16

1

(1) @ そのタレントの氏名、プロダクション名など
A プロモーションする自社製品
B 調査範囲 (経歴、活動、人気、評判、プロダクション、他社製品宣伝活動状況、私生活、など)
C 調査の機密性の程度 (一部外部に調査委託をしてよいかどうか)
D 費用
E 調査期間
(2) @ 人物データベース
A 大宅壮一文庫など雑誌データベース
B 新聞データベース
C Wikipedia など Web
D 企業データベース (プロダクションについての調査)
E 探偵社、興信所

2

(1) (2)
@ 国際特許分類 (International Patent Classification: IPC) 世界各国が共通に使用できる特許分類として作成された分類で、A-H の 8 セクションをクラス、サブクラス、メイングループとサブグループに細分している。日本では、基本的に IPC を採用し、これを FI と F タームで補っている。
A 米国特許分類 (United States Patent Classification: USPC) 米国独自の分類で IPC とは異なり、470 個のクラスからなり、これがサブクラスに分かれている。
B 欧州特許分類 (European Classification: ECLA) IPC にサブグループを追加して、検索しやすくした分類で、日本の FI に類似している。
C File Index (FI) 日本の技術的事情により、ある IPC に多量の特許文献が集中した場合に審査が大変になるので、これを更に細かく展開して審査を容易にするための索引。
D F ターム IPC を技術分野毎に再区分、あるいは細分したもので、先行技術調査を容易にするために付与されている。テーマコードと観点ターム (目的、用途、構造、材料、製法、処理操作方法、制御手段など)、細分の数字からなる。

3

(1) 構造検索 長所 @ 名称が分からなくても検索できる
A 漏れやノイズの少ない正確な検索ができる
B 誘導体の検索が容易
短所 @ 構造があいまいな、または定義できない物質は検索できない
A 検索に熟練が必要な場合がある
B 検索費用が相対的に高い
辞書検索 長所 @ 汎用名のある化学物質なら簡単に調べられる
A 検索費用が相対的に安い
B 構造検索ができない化合物 (構造があいまい、または定義されていない、水素以外の構成元素数が 253 以上) も検索できる
短所 @ 名称が分からない、または複雑な化学物質の検索は困難
A 漏れの少ない検索は困難
A 検索のノイズが多い傾向がある
(2) 分子式フィールド (/MF) @ Hill 方式に従って分子式を組み立てる必要がある
基本索引 (/BI) (部分名称検索) @ 部分名称は /CN ではなく /BI を使う
A 特徴的な部分名称を使う
環系の元素式 (/EA) @ Hill 方式に従って最小環の組成を表記する
A 最小環の並び順もルールに従う必要がある
環系の元素配列 (/ES) @ 表記ルール(どの位置から始めるかなど)に従って元素配列を表記する
A 最小環の並び順もルールに従う必要がある
(3) @ この化合物の CAS 登録番号を探す
A その番号を /CRN として検索する
B 混合物に限定するため MXS/CI で制限する
C 2/NC で 2 成分に制限する

4

(1) @ 米国国立医学図書館 (NLM) が作成する医学文献データベース MEDLINE に、PubMed Central にデポジットされた雑誌文献の情報を追加したもの
A 世界の医学、生命科学、歯学、看護学、医療行政の文献を収録する
B MEDLINE 文献には MeSH の索引が付与されている。最近の文献にはほとんど抄録が付与されている。
C 検索結果から、可能な場合論文全文にリンクされている
D 無料で検索できる
(2) @ MeSH 索引語を使用する
A "" を使ってフレーズ限定をする
B 検索フィールドをタイトルに限定する
(3) @ システムによっては、入力された検索語から自動的に MeSH 語を示すなど、便利な機能がある。
@ 近接演算など、きめの細かい検索ができる
A MeSH 索引語の展開が細かくでき、検索範囲を調節できる
B システムによっては、他のデータベースとの統合検索ができ、重複も除去できる

5

(1) (a) 児童図書 総合目録ネットワーク 国立国会図書館および日本の主要公共図書館の蔵書がわかる
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Internet Archive 著作権が切れた本の全文がダウンロードできる
(b) 学術図書 Webcat 日本全国の大学図書館の所蔵がわかる
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