2014. 3 特集=第10回情報プロフェッショナルシンポジウム

特集 : 「第10回情報プロフェッショナルシンポジウム」の編集にあたって

古くは毛利元就,新しくは安倍総理に「三本の矢」の譬えがあります。情報プロフェッショナルシンポジウムも三本の矢で成り立っているように思います。その三本の矢とは,「実務家」「サービス提供者」「研究者」の三人です。国の内外を問わず,情報学や情報管理の世界は,この三者が効果的に連携し,活動することで発展してきたと思います。サーチャー,知財担当者,図書館員といった「実務家」は,システムの利用者であると同時に,システムの購入者・評価者でもあります。「サービス提供者」は,データベースやサービスシステムを開発して提供する過程で,研究者の意見や見方を参考にします。「研究者」は,両者を研究対象として,観察します。
この三者がうまく融合するとき,良いサービスや製品が生まれるのでしょう。また,研究者が先行し,サービス提供者がそれに対応するとき,革新的なサービスや製品の開発にこぎつけるでしょう。社会が評価するシステムの誕生にもつながることでしょう。情報の収集・管理・活用という,すぐれて実践的色彩を持つ分野では,こうしたサイクルがうまく回ってゆくことが大事だと思われます。そのためのひとつの「場」がこのシンポジウムなのではないでしょうか。理論的・学術的な発表も,実践課題の報告も,プロダクトレビューも,このシンポジウムでは,同じように大事な構成要素なのです。
三者が,対等の立場で,お互いに忌憚なく意見を述べ,相手の見方を勉強する。そして,仕事の現場に持ち帰ってゆく。夜は,杯を傾けながら親交を深める。こうしたことが,実現できればシンポジウムは成功したといってよいと思います。本誌で,2013年度のシンポジウムの記録をお届けします。果たして,その成果はどうだったでしょうか。それを評価するのは,読者の皆さんです。
最後に,このシンポジウムの企画立案,運営,事務,広報,その他のこまごまとした仕事に携わってくださった皆様に感謝します。そして,なによりこのシンポジウムに足を運んでくださった参加者の皆さん,そして展示,プロダクトレビュー,その他協賛などで支援してくださった企業の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。        (INFOPRO2013実行委員会委員長 山崎久道)
INFOPRO2013実行委員会
委員長:山﨑久道(中央大学)
副委員長:徳野肇((株)三菱化学テクノリサーチ),林和弘(文部科学省科学技術・学術政策研究所)
委  員:田辺祐子・井口みを(シュプリンガー・ジャパン(株)),増田豊(ユサコ(株)),下川公子(味の素(株)),山口典晃(大正製薬(株)),黒沢俊典(医学中央雑誌刊行会),小山信弥(関東学院大学図書館),立石亜紀子(東京大学教養学部等事務部)
事務局:科学技術振興機構(深澤信之,藤平俊哉,宮森大介),情報科学技術協会(日夏健一,鈴木吉之,田村紀光)

第10回情報プロフェッショナルシンポジウム(INFOPRO2013)開催報告

特別講演「iPS細胞技術の普及における知的財産権の役割と挑戦」を聴講して

田中 早苗
*たなか さなえ エルゼビア・ジャパン株式会社 コーポレートセールス
〒106-0044 東京都港区東麻布1-9-15 東麻布1丁目ビル4F
Tel. 03-5561-5034        (原稿受領 2013.12.17)

一般発表概要

情報プロフェッショナルシンポジウム10周年企画
トーク&トーク~インフォプロの再認識と再定義~を聴講して

高谷 直美
*たかたに なおみ 株式会社 住化技術情報センター 情報技術グループ
〒554-8558 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学(株) 有機合成研究所内 春日出図書室
Tel: 06-6439-9799        (原稿受領 2013.12.12)

プロダクト・レビューに参加して

第21回情報活動研究会(INFOMATES)開催報告

次号予告

2014. 4 特集=「MANGA」
(特集名およびタイトルは仮題)

  • 総 論:マンガをめぐる現状と歴史的経緯
  • 各論1:主要図書館・博物館におけるマンガ資料の所蔵調査
  • 各論2:国立国会図書館におけるマンガ資料の保存・修理
  • 各論3:アメリカにおけるマンガの受容と保存
  • INFOSTA Forum (280)

など